前回はお餅つきの手順をご紹介しました。
今回は、お餅をつき終えた後のお話です。
瀧さん宅では、毎年10枡(10個)ほどのお餅を突きます。
そのうち、初めの1~2個までは、お供え用(鏡餅)になります。
一族や、餅突きお手伝いさんたちのお供え(鏡餅)をたくさん作ります。
水で濡らした手で、お餅をすばやくちぎり
もちとり粉をまぶしたトレイにのせます。
粉を少しずつ餅にまとわせながら、小指を前後するような動きで丸い形に整えていきます。
なるべく餅の下方に小指をあてることで、こんもりと丸い鏡餅を目指します。
鏡餅が終わるとのし餅。
昔はもちとり粉をまぶしながら、長方形に整えていましたが
最近では、のし餅専用のビニールキットが販売せれているため
つき終わったお餅をすばやく、ビニールに投入します。
空気を入れないように、伸ばしていきビニールの中いっぱいに広げます。
ビニールには、線が描かれているため
1~2日経ちお餅が固くなり落ち着いたら、線に沿ってカット。
キレイな切り餅ができあがるのです。
そして、最後に突くお餅は
お餅突きを手伝った皆さんへのご褒美。
その場で、つきたてを食べるのです。
自家菜園から抜いてきたばかりの大根、ワサビをおろして、
しょう油と合わせた「おろししょう油」。
あんこ、きなこ、イチゴに生クリーム、高菜やタラコなどなど
みなさん、好きなな具と合わせながら「お餅パーティー」を楽しんでいました。
このお餅付きにも、色々な言い伝えがあります。
まず、「9日餅(くんちもち)は突くな」といい
「苦」を連想させる9の日、29日には餅突きはしてはいけないそうです。
また、空の臼を杵で突いてはいけません。
「空を付く」といい、「物事が空になること」を示すからだとか。
言葉遊びが面白いですね。